仮想通貨(暗号資産)を調べているとLP(エルピー)という稼ぎ方があります。
指定された2種類の仮想通貨を預けてもらったLPトークンを預けると収益がもらえます。
LPとは何で、誰にとって何の役に立つから収益がもらえるのでしょうか?
仮想通貨(暗号資産)のLPは流動性を提供するという意味
LPはリクイディティプロバイダ(Liquidity Provider)の略で、「流動性を提供する」という意味になります。
「流動性」とは聞きなれない言葉ですね。
流動性を外国為替の例でご説明しましょう。
現金を銀行に持っていけば、その時の相場に応じた他の通貨に両替してもらうことができます。
例えば、10000円持って銀行に行けば、100ドルに変えてもらったり、80ユーロに変えてもらったりできますね!
なぜ銀行は他の通貨に変えることができるかというと、他の国々の通貨をいくらか手元に持っているからです。
この手元に持っているお金のことを流動性といいます。
仮に1億円持っていたとして、これをすべて米ドルに換えてくださいと窓口でお願いするとどうなるでしょうか?
大きな銀行なら1億円分の米ドルを持っているかもしれませんが、小さな銀行や両替商では1億円すべてを換金することができないかもしれません。
日本中にある外貨をかき集めれば、いくらになるのでしょうか?
財務省が発表している外貨準備等の状況によると、国内には約1.4兆ドル分の外貨があるとされています。
日本円にすると、140兆円分くらいになりますね!
ですので、もし1兆円持っていたとしても、全てを米ドルなどの外貨に両替することは出来そうですね。
米ドルなどの外貨は、多くの人が使うため、「流動性が高い」状態にあるのです。
メジャーコインの流動性は高い
世の中にビットコインはいくらあるのでしょうか?
およそ1800万BTCが流通しているといわれています。
1BTC=400万円と換算すると、時価総額は約72兆円程度ということになります。
1日に取引されるビットコインの量は約100万BTCで、日本円に換算すると約4兆円になります。
これだけの取引があれば、1億円分のビットコインを買うことは簡単にできそうです。
新しい仮想通貨の「流動性」は低い
では、新しい仮想通貨はどうでしょうか?
2018年に立ち上げられたZufloコイン(ZFL)は2021年6月時点で、64,944,573ZFLが流通していると
いわれています。1ZFLは 約0.03円で、時価総額はおよそ200万円になります。
1日に取引されるZFLは2万ZFL程度で、日本円に換算すると600円位になります。
1日にたったの600円しか取引されていないので、たくさんZFLを買いたいと思っても買えません。
ZFLを持っている人を探し出して、売ってくださいとお願いしないと買うことが出来ないのです。
取引されているZFLは少ないので、ZFLを売ったり買ったりすることは難しいです。この状態を「流動性」の低い状態といいます。
LPトークンを購入するとコインの「流動性」を高めることに協力できる
BNBをETHに交換したい人がいたとします。
交換所が十分なETHを持っていれば交換に応じることができます。
交換所が十分なETHを持っていないと、BNBをETHに交換してあげることができません。
いつでも他の通貨に変えられない、流動性の低い通貨は使いにくく、通貨としての価値が低いと判断されてしまいます。
そのために、発行した通貨や他の人気通貨を一定量保有(プール)しておくことで、いつでも他の通貨に変えることに応じられるようにします。
そうすることで流動性を高め、通貨としての価値を高めるのです。
通貨を発行している主体は、発行した通貨の価値を高めるために、高い流動性を持ちたいと思うのは当然のことです。
LPトークンを購入し、流動性プールにコインを預けることは、発行した通貨の価値が高くすることに貢献します。
ですので、交換所はLPトークンを購入した人に、通貨の交換手数料の一部を報酬として支払うのです。
LPトークンを買って流動性を高めることに貢献すると、通貨の価値を高めることに協力することになるのですね。
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